診療内容
転ぶという事故で、前歯2本の先端(切縁)がみごとに欠けています。幸いにも、その欠けた部分は歯の神経までは達していません。コンポジットレジン修復の出番です。歯を切削することなく、歯に対する接着システムを活用して、その後に色調の合致しているコンポジットレジンペーストを盛り上げていきました。完成すると、どこからが歯でどこからがコンポジットレジンかわかりません。きれいで、しかも1回(約30分ぐらい)で治療は終了します。
隣り合っている歯の間に、黒い影が見えます。典型的な隣接面う蝕です。このような虫歯は、噛む面が成熟して虫歯を作りにくくなった18歳ごろから多く見られるようになります。なかなか見つけにくい虫歯です。今回は、定期的なチエックで見つかりました。できるだけ虫歯のところのみを切削して、歯と同じ色のコンポジットレジンで修復しました。
成人男性の前歯が大変黒っぽく、しかもところどころに白っぽい詰め物があって、ご本人にしても口をあけて笑えないと大きな悩みでした。しかし、歯を大きく切削してそこに冠をかぶせることに抵抗感をお持ちでした。そこで、歯の表面を一層切削するのみでそこに接着性のレジンを盛り上げて審美性の回復を図りました。
ご本人から生活観に変化があったと言われたことが、私にとっても喜びです。
成人女性の下の前歯が短く黒くなっています。これでは、歯を見せて笑えません。これは、実は乳歯なのです。同部の永久歯が先天的にありませんでした。この乳歯の表面を少しだけ切削して、コンポジットレジンで直接綺麗な歯を作りました。
本人は1回の治療でこのように綺麗になったことに対して大変驚いておられました。
現在では、冠をかぶせなくても、ほとんど切削しなくても、このようにとても綺麗な歯を得ることができます。
成人女性の下の前歯が欠けてしまいました。黒っぽい色ですが、実はこれは乳歯です。しかし、この方はそのあとから生えてくるはずの永久歯がありません。したがって、乳歯といえども抜きたくありません。もし抜いてしまうと、その部位を作るために隣の歯を切削しなければならない可能性があります。
歯に接着させる技術を使って、この乳歯を切削することなく(もちろん抜くことなく)、コンポジットレジンで直接歯を作ってしまいました。
驚かれました。
前歯をぶつけて、1/3ほど縦に欠けて来院しました。冷たい水に強くしみるとのことでした。レントゲンで歯根がかけていないか等を審査しましたが、幸いに大丈夫でした。従来からの治療では歯髄(神経)を取ってさし歯にしていましたが、それではせっかく残っている健康な部分がもったいないと感じます。歯に対する接着技術の進歩で、コンポジットレジンで修復することが可能になりました。見た目もきれいで(審美的にも問題なく)、しみるという症状もなくなりました。
上顎前歯が正中離開と呼ばれる隙のある歯並びになっています。見た目が気になると言うことで来院しました。従来でしたら歯をある程度切削して冠をかぶせていたのですが、それでは虫歯でもない健康な歯質がなくなっていきます。歯の表面を切削することなく、レジンを盛り上げて審美性を回復させました。接着剤による接着のみで歯を一切削らなくてもきれいになったので、患者さんも喜んでくれました。
細菌によって歯の表面には病原性のあるバイオフィルムが形成されます。これは、毎日の歯ブラシによってだけではなかなか除去することが困難なものです。定期的に歯科医院へ来院して、プロフェッショナルケアのひとつであるPTC(Professional tooth cleaning)を受けましょう。気分が爽快になるだけでなく、う蝕や歯周病の予防につながります。PTCを受ける頻度は基本的には3−6ヶ月に1回ですが、そのお口の健康度によって違ってきます。
以前、前歯に装着していたセラミックの一部がかけてしまい、中の金属が見えている見た目に悲しい状態です。幸い、歯とその周辺は問題がありません。作り変えるのではなく、即日に補修することで審美性の問題を解決しました。これも、発展してきた接着技術のおかげです。
上顎前歯の表面が、形成不全かあるいは職業などの影響で少しずつ溶かされたかその原因は不明ですが、凸凹になっています。光沢がなくなり、色は白いのですが審美感がありません。以前では、歯を切削して冠をかぶせるのが普通でしたが、今ではフロアブルレジンを流し込むことで光沢感が回復できます。歯を一切切削していません。(ダウンサイジングの考え方)
前歯にいわゆる差し歯が入っています。装着した当時は高い金額であったろうと想像いたします。長い年限が経過して、その境目(マージン部)の歯肉がさがり(上がり)、ダークな色調の歯根が露出し少しだけ虫歯になってきました。その虫歯の部分は特定できますので、もう一度さし歯を製作するのではなく、リペアーをして審美性を回復することにしました。リペアーによって歯の寿命が延びるのであれば、その選択をするケースが多くなります。
6歳の子供の下の歯です。萌出直後の6歳臼歯(第1大臼歯)が乳歯列の後ろに歯肉を破って出てきました。この歯はとても大切な歯ですが、萌出から咬合関係が確立するまでに長い時間を要し、しかも溝が複雑で深いために刷掃が難しく、う蝕罹患率が高いとされています。萌出直後のこの時期に、この溝を口腔環境から遮断・保護してう蝕の発生を抑制することが重要です。このシールする材料をフィッシャーシーラントと呼びますが、この材料からは長期にわたって微量のフッ化物が放出され、溝の封鎖だけではなく歯質の耐酸性獲得という効果も期待できるために、より高いう蝕予防効果が期待できます。
溝に埋めたものはいずれ取れてきますが、最終的にはフッ化物により歯の表面は硬くなっていきます。 溝に埋めたものはいずれ取れてきますが、最終的にはフッ化物により歯の表面は硬くなっていきます。
歯並びが悪いこともあり、歯茎の付近(歯頚部)が良く磨かれていません。その結果、歯茎付近の歯は白くなっています(CO)。また、上下の糸切り歯の歯茎付近には茶色い部位があり穴があいています(C1)。茶色になった部位は、審美的にも悪くまた管理をよほどしっかりしない限りう窩は進行します。その部位のみは必要最小限に切削して修復する必要がありそうです。しかし、COの部位は切削する必要はありません。プロフェッショナルケアとホームケアで再石灰化を図りましょう。