院長のひとりごと
このページは、平成17年4月以前の院長のひとり言をストックしています。
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ひとり言(2005年3月16日)−タバコ−
それぞれの空港に降り立つと、それぞれ独特の臭いがあります。たくさんの空港におりたったことがあるわけではありませんが、その中でやはりホノルルにおりたったときのあの暖かな、そしてハイビスカスの南国の臭いが大好きです。
成田空港におりたったときに感じるのは、少ししょうゆの混じったタバコ臭さでしょうか。とくに米国から帰国したときにそのように感じるのは、米国では今はほとんどタバコをすえる場所がなくなり、タバコ臭さが消えつつあることと関連しているのかもしれません。先日帰国後に少し時間があったので、コーヒーでも飲んでしゃきっとしようと思い空港の喫茶店に入りました。そうしたら、タバコの煙だらけ。思わず注文せずに飛び出しました。いくら分煙化といっても、空港にはタバコのにおいがします。私がそう感じるのですから、タバコを吸わない外国人から見た成田空港はタバコ後進国の空港と感じるでしょう。成田空港からタバコの臭いが消えるのは、いつの日になるのでしょう。
ひとり言(2005年3月9日)−オーロラ−
IADRという学会に参加のため、日本をたちChicago経由でBaltimoreに向かいました。Chicagoまでの飛行機は、アラスカの方向へ向かいカナダ上空を飛行していきます。ずっと、夜の飛行です。ぼんやりしていたら、フライトアテンダントの方が「オーロラが見えますよ。」と教えてくださいました。窓から北を見たら、真っ暗な空間に薄く光る雲の帯のようなものが見えました。始めてみたオーロラです。Fさんが以前同じ便でオーロラを見たことがあると言っていたのをうらやましく聞いていたのですが、私も運よく見ることができました。教えてくださったフライトアテンダントの方、ありがとうございました。
右の写真は、カナダ上空での日の出です。まだ寒々としていますが、日の出はどこで見てもいいものです。太陽に感謝。
ひとり言(2005年1月23日)−コンピューター−
昨年12月に、ノート型コンピューターであるVAIO Tを購入しました。購入直後からハードディスク付近でカチカチという異常音がしていましたが、購入後1ヶ月で突然スイッチを入れても立ち上がらなくなりました。販売元に相談したところ、製造元のSONYに相談してくれということで電話番号を教えてもらいました。早速電話してその症状を話したところ、とても素早い対応をしていただき新しいハードディスクを装着した修理品が届きました。せっかくソフトを入れたりして整備していた機種ですが、すべて消えたので、またソフトを入れなおしたりして使用できるようにセットしています。これはあくまで持ち運びようとして購入したもので、データ的に大きな実害がなくて助かりましたが、常にバックアップをとることの重要性を学びました。
ところで、
このコンピューターの異常音からSONYへの相談方法、はては再度ソフトを入れなおして整備するまで、いろいろとG社のFさんに相談にのっていただきました。時をかまわずに電話しても対応していただき、ありがとうございました。コンピューターについてわからないときに、電話1本で相談できる人がいることは、本当に心強いものです。
ひとり言(2005年1月20日)−講義と二日酔い−
20日朝の九州大学歯学部4年生の講義のために、福岡に行ってきました。朝の講義のため、前日から福岡入りして私が講義をさせていただく授業担当のT教授から19日夜焼酎をご馳走になりました。それで我を忘れてすっかり飲んでしまい、授業の朝は久しぶりのひどい二日酔いでした。おいしいおお酒には困ったものですが、お酒のおいしさのせいにしないで、今後気をつけます。T教授、いろいろとありがとうございました。反省。
右の富士山は、帰りの飛行機から撮影しました。この写真を撮影しているころには、二日酔いも消えていましたが。しかし、いつ見ても富士山はきれいです。
ひとり言(2005年1月4日)−情報管理−
日立製作所が、情報漏えい防止のために社内業務でのパソコンの利用を全廃するとの記事が日本経済新聞1月3日朝刊で取り上げられていた。それによると、日立製作所グループは社員が業務で利用するパソコン約30万台を全廃し、情報漏えい防止型のネットワーク端末に切り替えるとのこと。新端末は内部に情報を一切保存できず、盗み出されても顧客情報や製品開発情報などが流出する危険がない。機密情報の流出防止が企業共通の課題に浮上するなか、パソコンメーカーでもある日立のパソコン全廃は、企業の情報システムのあり方を大きく変えそうだとあった。一方、新しい医療を取り上げていた昨年末の朝日新聞の記事では、個人のカルテをいつでもどこでも(かかっている病院以外でも)見られるようにする治療の試みで成果を挙げている事例が紹介されていた。この朝日新聞の記事は、情報の開示である。
これら二つの記事は、個人情報の保護という観点から考えさせられる点を含んでいる。自分のことは知られたくないが、病気になったときには早く既往歴やデータを治療のために役に立てたいと誰も考える。スマトラ沖の大震災では、ご遺体の身元確認のために歯型が重要になっているが、すぐに取り出せたら便利かもしれない。しかし、必要のないところでの情報開示は危険であり不安でもある。
IT社会になった今、情報の管理がきわめて、そしてますます重要である。日野浦歯科医院でも、カルテという個人情報を持っている。
コンピューターも使用しているので、日立の事例も参考となる。管理の方法について、これからもさまざまな取り組みを考えていきたい。
ひとり言(その9)−良い歯コンテスト−
当院に定期的に来院されてメインテナンスを受けておられたNさん母娘が、練馬区で開催された親子の良い歯コンテストで賞を取られました。日野浦歯科医院ならびにスタッフとして、この上ない喜びとするところです。お嬢さんには癒合歯があって、虫歯になりやすい解剖学的形態でした。それでもこのような賞を受賞されたのは、お母様の毎日のホームケアが行き届いていたからと考えます。本当におめでとうございます。
ところで、お母様の虫歯菌がお子様に伝染しやすいことは知られています。そのため、良い歯を維持するためには、まずお母様の虫歯菌を知りそれをコントロールすることは大切です。さらに、親子それぞれのむし歯のなりやすさ(リスク)を知って、オーダーメードな対策を立てることも必要です。ご家庭や歯科医院でのフッ化物やカルシウムの応用により歯を強くすること、、どのような歯ブラシでそのように磨くのか、食事での注意点(決して甘いものは絶対にだめだとはいいません。)、さらには歯科医院でより専門的な除菌などの治療のうちその人に適切な方法の選択、等々、考えることはたくさんあります。良い歯のコンテストで多くの親子が入賞できるように、さらには虫歯のない世界を作りたいものです。
Nさん、おめでとうございました。
ひとり言(その8)−腸内細菌と口腔内細菌−
私事で恐縮ですが、先日大腸の内視鏡検査をしてきました。ある意味で定期的検査の一環でしたが、ポリープ等悪いことはなくほっとしております。汚い話で恐縮ですが、検査は2日前の下剤飲みを端緒として、前日の3度のレトルトパックの食事と下剤、当日の2リットルもの飲み物、以上で消化管は全く空にして始まります。そこで考えました:これほど空っぽにしたので、胃の中や腸内細菌も少なくなっているのでは。もしそうなら、検査が終わったらビフィズス菌のような善玉菌を最初に食べて大腸菌を善玉にしたい。幸い、下からの内視鏡は口の中から入れる内視鏡と違って先生(とてもすばらしい先生でした。)と話ができます。その会話です。
私: 消化管が空っぽになったので、大腸菌などの細菌も減りましたか?
先生: 直後では少し減るようですが、ほとんど変わりません。(なーんだ。口腔内に歯ブラシをかけることと同じかーー。)
私: 検査が終了した直後にビフィズス菌などの善玉菌の入ったヨーグルトを食べると、細菌叢が変化してよい大腸になりますか?
先生: 食べてもそのほとんどが胃酸で死んでしまいます。大腸まで届かないので、細菌叢を変えることはだめでしょう。(がっかり。ミュータンス菌叢もなかなか変えられません。)
私: ピロリ菌はどうですか。
先生: 消えません。ところで、ピロリ菌は40才代以降の方の8割の方が持っています。30才代以下は少ないです。(幸い、以前の検査では私にはいませんでしたが。)
私: なぜですか?
先生: ピロリ菌は子供のころに、多分4才ぐらいまでに体内に入ります。40才代より高齢の方が子供のころは、あまり衛生状態が良くなかったのかもしれません。(あっ、ミュータンス菌が口腔内に住み着くことと同じだ。)
私: でも、大人になってキスしたりすると移りませんか?
先生: 免疫の関係からか、大人になってからピロリ菌が入ってもピロリ菌は生きていません。子供のころに移ったものだけです。(これもミュータンス菌と同じです。夫婦間でも、同じ遺伝子レベルのミュータンス菌を持っている夫婦は全体の1割以下だそうで。大人になってキスをしても、悪玉ミュータンス菌とピロリ菌は移らない。)とても楽しい検査でした。そして改めて強く感じました。口腔は消化管の一部だということを。
ひとり言(その7)−びっくりしましたの記−
平成15年10月に、米国歯科医師会(ADA)年次大会参加のために、San Franciscoに出張しました。San Franciscoは、もう何回目でしょうか。本当に良い街だと楽しんでいると、、、
いつものようにホテルで朝食を取っていたら、何か聞き覚えのある声(ただし英語で)。その声の主が隣のテーブルに座りました。思わずその彼を見たら、彼も私を見ました。そして見つめあって、、、。「アッ!」彼は、高校時代の同級生の水野君ではないでしょうか。地球上で高校時代の同級生が、同じときに同じホテルに宿泊し、同じレストランの隣のテーブルで朝食を取っている、なんという偶然でしょう。驚きでした。彼との過去の偶然は、私が米国インディアナ大学に84年から86年にかけて留学していたときに彼も隣の州のイリノイ大学に留学していたことがあり、これが2度目です。そのときに、イリノイ大学まで数回会いに行ったことがありましたが、その後帰国してから確か2回しか会っていないと思います。彼も仕事での出張とのことでした。
人生、出会う人は何かの縁があり、何らかの糸で結ばれている、そんな思いを強くしました。
独り言(その6)−JR フリーチケット−
ぶつぶつ独り言(その1)に関連したお話。夏休み(平成15年)に家族でオーストラリアのケアンズに行ってきました。QANTAS航空を利用しましたが、成田空港に向かう帰りの機内で、成田空港到着寸前に浅草、渋谷、等東京を紹介するビデオが流されていました。そして、東京を電車を使っていろいろと巡るのであれば外国人向けにOne day free ticketがお得との紹介。しかし、解説の人はしっかりと言っていました。「The name of this ticket is one-day free ticket. However, be careful it is not free.」JRは自由に乗り降りできるという意味から「free」を使っているのでしょうが、英語の意味から「free」は無料というニュアンスがほとんどです。自由席をFree seatと呼んだり、英語圏の方を惑わす、あるいはその方たちから笑われる名前の付け方を、そろそろJRはやめてほしいと願っています。
独り言(その5)−テレビに出ましたの記−

 先週火曜日(65日)、知り合いの紹介でTBSの方から突然お電話をいただきました。TBS朝の情報番組「ウォッチ」のなかでの「何か虫歯習慣に企画を」との連絡で、私は最近コマーシャルなどで聴きなれた言葉になり始めた「再石灰化」と、「定期的来院によるう蝕予防」はキーワードになると説明しました。

番組は68日(金)朝7時45分ごろから放送され、山形県酒田市の熊谷先生の後に登場させていただきました。私の録画撮りは前の晩夜21時から2230分ごろまで(私は木曜日昼は保存学会でした。)、レポーターの方がいらして私の院内で行われました。私は、再石灰化、口の中は十人十色、ダウンサイジング、定期的来院、等のキーワードを話させていただきました。その後の編集は徹夜で行われたそうですが、10数分のコーナーなので話したことがずいぶん編集カットされました。こんなに急にテレビ番組ができるのかと聞いたところ、朝の番組はいつもそうだという答えが返ってきて大変驚きました。この番組が、「虫歯は細菌感染症であり予防できる、risk findingが大切である。」という方向に少しでも変えていけるきっかけになればと願っております。

その後にわかったことですが、私が申し上げた「ダウンサイジング」について、インターネットでの検索が多くなっているとの情報が来ました。これも、テレビのせいでしょうか?

独り言(その4)−地震に遭遇の記−
平成15年5月26日、東北地方を地震が襲いました。私は、そのときに盛岡にいました。盛岡での打ち合わせの後夕方6時39分の新幹線「はやて」に乗るべくタクシーで盛岡駅に向かってまさに駅に到着する寸前(6時24分)の信号待ちで、タクシーが揺れだしました。最初はタクシーの運転手さんがクラッチをきちんと踏んでいないのではと疑いましたが、すぐに地震と気がつきました。ものすごい揺れで、ビルを見ると波打っているように感じ、揺れている時間も長かったせいでビルが倒れてくるのではと肝を冷やしました。駅に到着しましたら、もちろん駅の中は大混乱。いずれ動くだろうとたかをくくり待っていましたが、構内放送のたびにだんだんと復旧の見込みが遅くなり、ついに月曜日は動かないことがわかって、盛岡市内にホテルを取って(みんなが帰れないので結構混んでいました)、火曜日に朝に帰れることにかけました。しかしニュースから飛び込んでくるのは、復旧の見込みがないということばかり。結局火曜日に花巻空港から最初に出る便で名古屋まで飛んで(花巻から羽田の便は、新幹線があるためにない)、名古屋からのぞみで帰ってきました。地震は非常に怖いものでしたが、オーバーに言うと被害が少ないのが不思議なくらいです。
家族や仕事のキャンセル等、電話をかけたいところはたくさんありましたが、携帯電話はなかなかつながりません。そのために公衆電話を探しましたが最近はなかなかなくて、もしあったとしてもそこには長蛇の列でした。もし瓦礫に埋まって携帯電話で助けを求めようとしても、無理でしょう。
災害の後には携帯電話は決してつながらないという教訓を得ました。
独り言(その3)
SARSという新しい病気が、ニュースになる日が多くなりました。感染経路不明、治療法がなくさらに死者の割合も多いので、怖い病気です。しっかりと正しい情報を入手して、対処していきたいものです。口腔内に新しい病気がなくて、良かった。
SARSに関わる最新情報についての参照ホームページ
  (1)厚生労働省 : http://www.mhlw.go.jp/
  (2)WHO : http://www.who.int/en/
  (3)感染症情報センター : http://idsc.nih.go.jp/others/urgent/update.htm
独り言(その2)
FIFAワールドカップ2002が、大変な盛り上がりを見せています。1次リーグ最後のチュニジア戦は金曜日午後でしたが、その時間は全く診療になりませんでした。これからも勝ち進んでいってほしいのですが、選手は一試合大変な運動量です。あれだけ走っていたら、糖尿病にはならないだろうなと思います。
熱狂的サポーターの前歯に日の丸をつけてみました。顔に日の丸をペイントするだけではなく、笑ったときにも日の丸が出てくるのは益々応援になると思います。
独り言(その1)
新潟大学での講義を終えて帰る新幹線の中、指定席に座っていた私の周りの席に数人の外国人が座りました。車掌さんが切符を調べに来て、なにやら話をしています。どうも外国人は自由席の切符を持っていたようで、指定席から自由席の車両に移るように車掌さんが言っているようでした。車掌さんいわく「Go to free seat.」 外国人はきょとんとした顔つきです。確かに自由席を日本語的に訳すればフリーシートかもしれませんが、フリーシートとは英語では無料の席という意味です。外国人は、せっかく切符を買ってきたのに何を言っているのだと思ったことでしょう。新幹線は出発のときにいつも「without seat reservation」というテープが流れているのに。
私も「Free seat」があったらそこに座りたいくらいです。